守秘義務の対象にならない事項

 

 

2009年5月から裁判において、市民感覚を反映しようという試みがなされています。従来の裁判では、判決が市民感覚からずれていることがあり、疑問を残すこともありました。そのため、この制度は導入され、法律のプロではない一般の市民の意見も考慮することで以前の裁判にはなかった市民感覚の正当性を加えています。
このような裁判では、裁判に参加する人は衆議院選挙の有権者の中から抽選で選ばれることになりますが、参加した人の自由な意見交換の場を確保する必要があり、また、事件関係者のプライバシーを保護する必要もあります。さらに、参加した人自身の保護、裁判の公正や信頼の確保が必要です。そのため、評議の過程や評議の際の裁判官などの意見、事件関係者のプライバシーにかかわる事項などは守秘義務として外部に漏らすことは許されません。しかし、いくつかの例外はあります。たとえば、裁判官の言動や行動、裁判所の施設や雰囲気、公開の法廷で見聞きしたこと、裁判に参加した感想などは守秘義務の対象外となります。
このようにして守秘義務を設けることで様々なものを守っていますが、守秘義務は憲法で定める表現の自由の侵害に当たるのではないか、また、守秘義務を破ってしまった人に対して刑罰が重すぎるなどの議論があります。

 

af9920062359l